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東京木材相互市場とCNC、地域共創の未来に向けて協働開始
2026年2月5日
1.取り組みの概要
株式会社東京木材相互市場(本社:東京都練馬区、代表取締役社長:西村信洋、以下、東京木材相互市場)と株式会社CNC(本社:島根県出雲市、代表取締役:矢田明子、以下、CNC)は、「地域への貢献」×「企業の新しい未来創造」を共通テーマに、コミュニティナースの実践知を企業活動へ接続する協働の取り組みを開始しました。
本取り組みは、AI時代の到来を見据え、既存産業を取り巻く事業環境の変化への対応の一環として、従来の競争的なビジネスモデルからの転換を図り、共創によるウェルビーイング経営を推進するためのものです。また、本協働の実践フェーズの一環として、2025年10月より、東京木材相互市場の社員1名がCNCの事業現場に参画しています。
2.両社の理念と共創の必然性
(1)株式会社東京木材相互市場
東京木材相互市場は、創業以来「奉仕の精神」を基本理念とし、木材市場を基盤に誠実なビジネスを行ってきました。単なる木材流通の場にとどまらず、人が安心して集い、そこに集う人々の喜びを創り出す場として、人・情報・文化が集まる地域の拠点的役割を果たしています。
(2)株式会社CNC
CNCは、「人とつながり、まちを元気にする」という行動哲学のもと、地域住民の暮らしに溶け込み、生きがい創出・役割創出を推進し、 健やかに生きられる地域構造をつくる取り組みを進めています。
3.本取り組みの位置づけ
本取り組みは、東京木材相互市場がこれから先の未来も、地域にとって必要とされる企業であり続けるための、将来に向けた人材・組織への投資です。
木材市場はこれまで、
・木材流通の中枢機能(品質評価・価格情報・物流拠点・林業および建築設計の支援等)
・人・情報・文化が集まる地域の「場」の運営
という二つの役割を担ってきました。
今回の協働では、CNCが地域の現場で積み重ねてきたコミュニティナースの実践知と、東京木材相互市場が流通の現場で培ってきた調整力・関係構築力を掛け合わせ、市場業にとどまらず、今後の事業展開を支える人材・組織の力として「人と人をつなぐ力」「関係性を育てる力」を事業と組織の中に実装していくことを目指します。
2025年10月より、東京木材相互市場の社員がCNCの事業現場に参画し、地域の中で人と向き合う実践に身を置きながら、次の力を異なるフィールドで磨きなおします。
・人の話を丁寧に聴く力
・日々の小さな変化や兆しに気づく力
・利害や立場の異なる人たちの間で関係性を編んでいく力
これらの力は、結果として木材流通や市場運営、そして市場業以外の事業における調整力・対応力・信頼性の底上げにつながり、企業の付加価値そのものを支える基盤になると、東京木材相互市場は考えています。
4.今後の展望
この取り組みは、短期的な成果や数値的なリターンを目的としたものではありません。
AI技術の進展や社会構造の変化が進む中で、既存事業の延長線上にある改善だけではなく、新たな事業領域や価値創造に柔軟に対応できる人材と組織の基盤をつくることを目的としています。
出向社員は2026年に東京木材相互市場へ復帰し、CNCの現場で得た視点や経験を、市場運営や組織づくりの中に持ち帰ります。それは、将来的に木材市場業にとどまらない新たな事業展開をする際にも、企業としての判断力や対応力を支える人的資本となるものです。
また、本協働を通じて得られた学びと変化は両社で共有し、事業領域におけるコミュニティナースの実装も含めて協働を発展させていきます。
東京木材相互市場は、市場としての役割を大切にしながら、その周辺に人と人との関係性が育つ土壌を耕していくことを、これからの時代における地域・人・企業がともに持続していくための重要なテーマとして、取り組んでまいります。
5.結び
東京木材相互市場とCNCの取り組みは、「すでに完成された答え」に向かうプロジェクトではありません。
むしろ、
「地域にとって、企業とはどのような存在でありうるのか」
「人と人との関係性を育てることを、組織としてどう支えていくのか」
という問いに、現場に身を置きながら向き合い続けていくための、長い取り組みのはじまりです。
木材市場という社会インフラを支えてきた東京木材相互市場と、暮らしの現場で人と人をつなぐ実践を重ねてきたCNC。両社は、それぞれの立場と強みを持ち寄りながら、地域とともにある企業の新しいあり方を、現場から更新し続けていきます。
東京木材相互市場出向社員のコメント
※この文章は、現場に立った一人の社員としての実感を記したものです。
「会社の外に出て、会社の未来が見えた」
私は、2025年10月より、東京木材相互市場からCNCへ出向し、コミュニティナースの現場に身を置いています。現場では、多くの人の人間感情に触れ、また立場の違う関係者の利害に触れ、それでも心をオープンにして、より良い人との繋がりを創出するため対話を諦めず、向き合っている場面が多々あります。
そして、そのような中、丁寧に重ねた人間関係の中で、ぽつりと漏れる一言がある。本音がある。本当の顔が見える。コミュニティナースたちは、 その小さな声に気づき、勇気づけ、人や仕組みにつないでいます。
私たちが木材市場でやってきたこととも重なる姿勢に気づきました。品質を見極める。 相手の立場を考える。要望をくみ取る。これらは、数字や契約書には表れにくいけれど、 市場が信頼され続けてきた理由です。
まだ数ヶ月ですが、CNCの現場で学んだ視点は、自分たちの仕事の価値を、別の角度から照らし、価値を拡張してくれる機会にもなっています。
また私は、東京木材相互市場ではコミュニケーションが得意なほうだと思って、この現場に飛び込んできました。しかし、コミュニケーションの次元が全く違いました。裏付けられた経験の蓄積による対話の技術、私は本当に相手の持っている力やニーズには辿り着けていなかったんだということに気づきました。
CNCに出向してから、地域のやる気がなさそうだった人が、帰るときには 「つぎも楽しみ」と言って、笑顔で元気に帰っていく。その変化を、私は目の前で何度も見て、地域社会と人と真剣に向き合うからこそ、笑顔が引き出せる。 元気になるタネを見つけられる。そう確信しています。
私たち東京木材相互市場は、 会社と地域のあいだに、新しい循環をつくろうとしています。この学びを、必ず組織に戻り、次の挑戦の土台にする。答えを自らもつくっていく社員として、受け身ではなく共創の主体として、この輪を広げていきます。
CNCからのメッセージ
私たちCNCは、特別な答えを持つ組織ではありません。人の話を丁寧に聴き、その人の暮らしや想いのそばに立ち続けることを、日々大切にしてきました。東京木材相互市場の皆さんと向き合う中で、長い時間をかけて地域と誠実に関係を築いてこられた姿勢に、私たちは深く共感しました。「奉仕の精神」という言葉の奥にある、日々の判断や行動の積み重ねに、同じ方向を感じています。
今回、社員の方を現場にお迎えすることは、私たちにとっても大きな学びです。一緒に悩み、考え、人と関わることの難しさや面白さを分かち合いながら、地域と企業のこれからの関係を丁寧に探っていきたいと思います。
【各社会社概要】
株式会社東京木材相互市場
所在地:東京都練馬区北町 6-32-36
代表者:代表取締役社長 西村 信洋
事業内容:各種木材の市売・プレカット加工・建築資材ならび住宅関連商品の販売・設計事務所業務・木材の輸送・不動産の賃貸・管理
株式会社CNC
所在地:島根県雲南市木次町木次 29
代表者:代表取締役 矢田明子
事業内容:コミュニティナースの育成事業、コミュニティナーシングの社会実装事業
